美しきわが隣人

「枯れた花びらの追憶」その4も読了。やっとダンナの話かと思いきや…。かつて自分(ヒロイン)を「愛しているからこそ、別れよう」「君の幸せを心から祈るよ」と言って、去って行った男(※1)への恨み節(※2)だった…。つくづく、この4部作のヒロインはいけすかんというか…。

      • ※1 一流大学卒業→一流企業に就職。美男子。野心家。
      • ※2 いきなり彼の自宅に電話をし、「昔、あなたに捨てられた女よ。覚えていて?」「あなた、別れ際に、あたしの幸福を祈ってくださったわよね。(あたしは亭主が忙しすぎて、帰宅が遅いくらいしか不満はなくってよ。子供2人もいるし。一男一女よ、ふんふん)ボロクズのように捨てた女の幸せを祈ってくださるようなお優しいあなたですもの。あなたも、さぞかしお幸せなことでしょう?どんなご家庭なのかしら?奥様は横にいらして?お子様は?」とネチネチやらかす。男は「いまは、妻が外出中だからよかったものの…帰ってきて、この電話を聞かれたら大変な騒ぎになる。頼む、許してくれ」と情けない態度。昔の意気盛んで、かっこよかったあの人はどこへいってしまったの?ああ、現代って本当にロマンのない時代だわぁ〜と、がっくりしながら幕。……って、ちょっとあんた…。この作者は、このヒロインが世間のご婦人方の共感を得られると思って書いたんだろうか?それともモデル(たぶん作者の知り合い)がいて、「もー、ほんとに、あの女キライなのよね!」と思いながら、書いたんだろうか?



この本はまた絶版になったのか(宜なるかな)、リブロとYES24では検索しても出てきません。原文で読みたい(そんな奇特な)方は、韓国へ行った時に自力で書店在庫を探すよろしです。